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  • 執筆者の写真若王子倶楽部 左右

小さなギャラリーの挑戦



第1回ティー・エレメント公募展


連綿と続く茶の文化に新たないのちを、と開催した茶道具の小品コンテスト。

日本の喫茶文化をリードしてきたこの京都で、茶の文化そのものを改めて見つめなおすきっかけになれば、という小さなギャラリーの挑戦でした。


煎茶の普及に努めた南画家の田能村直入の寓居跡にあるギャラリーは、京都市立芸術大学の前身である京都府画学校の開設や岡崎で開催された内国勧業博覧会の誘致にも尽力し、日本の文化芸術や近代産業の育成・振興に努めた直入の思いが今に伝わる「場」でもあります。


伝統ある世界で新たな視点や異能を発見したい、との思いに賛同いただいた近代工芸の研究者で京都女子大学准教授の前﨑信也氏、茶人の中山福太朗氏、一茶庵宗家嫡承の佃梓央氏が審査員となり、第1回受賞者を決定することができました。


使うひとがどんな喜びを感じ、作品を題材にどんな会話を楽しむことができるかなど、喫茶の原点に帰った作品の選考はなかなか楽しいものでした。

時代の転換期に立つ今、この喫茶の世界でもつくるひとと使うひとが共鳴しあい、新しい価値が生み出せるような「場」をご一緒につくっていきたいと願っております。



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『「珍品」好みの審査員として』 煎茶家・一茶庵宗家嫡承 佃 梓央

「何これ⁉」とニタッとしながら受賞作品すべてをテーブルの上に並べて見ていました。今回も、イイ意味での「珍品」を選ばせていただくこの公募展のカラーがはっきりと出たように思います。 私が審査の時に意識していることは二点です。 古い工芸品や美術品と並べたときに、負けずに主張してくる力があり、それが古い工芸品と和音であれ不協和音であれ何かを奏でてくれるかどうか。 もうひとつは、映像や音楽、言葉、空間、もち

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